食文化

食文化については、白人以外の移民も極めて多い州らしく、各国からの移民が持ち込んだ多様な食文化が見られる。大皿に様々なオカズを並べて食べるミックスプレート(プレートランチ)は、プランテーション農業時代に、各地の移民が持ち寄った食べ物をみなで分け合った名残である。生魚の切り身を使ったポキと呼ばれる料理がハワイ名物として知られる他、「パシフィック・リム・クイジーヌ」と呼ばれる、フランス料理の技法や日本料理の技法をもとに地元の食材を調理した料理も考案され、人気を集めている。

特に人数の多かった日本人が持ち込んだ和食の影響は大きく、"Bento(弁当)" "Shoyu(醤油)" "Teriyaki(照り焼き)" "Musubi(むすび)"(おにぎりの意)など、日本語がそのまま現地語化したものも数多くある。ハワイに日本食が息づいていることは、終戦直後にララ物資を経由して、日本へ醤油や味噌が贈られたことからも伺い知れる。
近年では伝統的なポリネシアの食文化も健康の面から見直されており、ポイと呼ばれるタロイモのペーストがあちこちで売られている。

■ 伝統的なハワイ料理
太平洋の中央部に位置しているハワ。先住民たちのルーツはタヒチなどの南方から渡ってきたポリネシア系海洋民族にあると考えられている。このため伝統的な料理の中にはポリネシア料理と共通するものが多い。

・ポイ - ハワイ人の主食であったカロ(タロイモ)のペースト。1〜2日寝かせて少し酸味が出たものが好まれる
・カルア・ピッグ - 豚肉の蒸し焼きをほぐしたもの。カルアポークとも 本来はルアウ(饗宴を意味するハワイ語)のメイン料理として、豚一頭をまるごとイムと呼ばれる地中のかまどで石焼きにして作るが、家庭やレストランではオーブンで調理される。
・ラウラウ - 豚肉や鶏肉、魚などをタロイモの葉(食用)で包み、さらにティの葉(これは食べられない)で包んで蒸したもの
・ルアウ - イカや鶏肉、豚の内臓などをルアウ(この場合はタロイモの若葉という意味)と共に煮込んだシチュー
・ポケ - 生のアヒ(鮪)やアク(鰹)、茹でたタコ(蛸)のぶつ切りにリム(海藻)や葱などを混ぜて味付けしたもの。英語風にポキと発音されることが多い。当時は単に魚の生食に過ぎなかったが、日本の刺身文化の影響を受けて現在のような形に変化した
・アヴァ - カヴァの木の根から作られる飲み物。酒や麻薬のような軽い鎮静作用があるとされる
・ハウピア - ココナッツ・ミルクを固めたゼリー状のスイーツ
・クロロ - タロイモとココナッツ・ミルクを原料とした芋羊羹のようなスイーツ

参考:ウィキペディアWikipedia